詐欺被害者が泣き寝入りするしかない理由とは

こんにちは、詐欺被害相談RCY広報部です。
年末近くになり、詐欺被害に関するお問い合わせが増えてまいりました。
ご相談者の方の中にはよく、「支払いをしてしまったので返金してもらいたい」という方が多くいらっしゃいます。
非常にお困りなのも痛いほどわかりますし、こちらとしても辛いのですが、一貫して「無理です」と答えるしかありません。

弊社では、本当に特別な例を除き、返金できた事例は1件もありません。
(※本当に特別な例があるんです…被害者の方が詐欺グループの一人の実の母親だったとか…)

海外に不正送金、地下銀行の仕組みとは

ニュースでたまに取り上げられる、「地下銀行」という言葉に聞き覚えはありませんか?
地下銀行の作り方はとっても簡単で、知らずに地下銀行になっている場合がほとんどです。
例えば貴方が、300万円の貯金を海外の口座に持っているとします。
海外の口座ですが、ネットバンキングの手続きもしており、簡単に出入金ができる状態です。
ある日、海外の友達が100万円を持ってきて、「5万円あげるから、このお金を自分の口座へ振り込んできてほしい」と頼んできました。
貴方は5万円もらえるし、手続きは簡単なので二つ返事で引き受けます。

実はそれ、地下銀行なんです。

普通に送金しない理由

海外の送金は非常に手数料が高額です。20%の手数料がかかることも少なくありません。
しかも、利用規約のようなものをちゃんと読むと、「確実に送金されるかはわからない」というようなことが書かれている場合もあります。
なんと保証してもらえないんです。
更に、ちょっと理解できない量の書類を渡され手続きにも時間がかかるという点から、銀行を通して海外送金をするよりも、知人のツテを借りて送金してもらった方が良いと思う人が多いみたいです。
その結果、自然と地下銀行になっていた、というパターンが多いみたいですね。

詐欺とどう関係があるのか

例えば巨額な資金を持っており、組織的に地下銀行を運用していた場合。
悪いことをして手に入れたお金を綺麗なお金に交換することができます。
悪いことをした人達の手元には綺麗なお金が、地下銀行に行ったお金は国外へ流出し、然るべきルートを通して綺麗になって返ってきます。
このように地下銀行は、詐欺に関わらず、法律的にグレーあるいはブラックな行為で得たお金を一度地下銀行へ流す仕組みになっています。

杜撰になりつつある架空請求の管理体制

もともと、架空請求やワンクリックなどの特殊詐欺は、暴力団関係者を中心に広まっていった手口です。
しかしながら、このような詐欺行為は誰にでも簡単にできてしまうのです。
そのため、経緯はわかりませんが、いつからかやり口を模倣し、少し悪い程度の一般人でも完全に悪に染まることができる犯罪の温床となってしまいました。
ただし、所詮はやり口だけを真似ただけの頭の悪い素人です。リスク管理が徹底されていることは少なく、近年では地下銀行を経由することもなくなったように感じます。

まるで詐欺業者を守っているかのようなVプリカ

Vプリカの公式サイトでも『ご注意ください』と注意喚起を謳っていますが、実際に被害に遭われた方々がいても、割と非協力的だったという話をご相談者様から稀に頂きます。
個人情報の取り扱いを懸念してのことだとは思いますが、少し。。
Vプリカでの支払いを求められたら、疑ってかかる、という見方をするしかないようです。

そして調子に乗る詐欺業者

『個人情報となってしまいますので、お支払い頂いた後の領収書は速やかに破棄してください』と言って証拠隠滅を図ってこようとします。
領収書は個人情報ではなく立派な証拠です。
領収書を『破棄して頂いて構いません』と言うところにまともな企業なんてあるわけがありません。
そして、こんなことをする人達です。
非常にタチが悪く、何をしてくるかわからない、といった危険性を常に孕んでいます。
不用意な接触はしないようにしてください。

おわりに

そういうわけで、今回は地下銀行について少しまとめてみました。
最近ではあまり地下銀行を使う形も少なくなってきたため、最新の情報ではありませんが…。
また、この記事は悪用されないようにやり方や表現方法に多少フェイクを入れております。